また衝撃的なニュースが飛び込んできました。
人気お笑い芸人チュートリアルの徳井さんの会社が1億3900万円も申告漏れをしていた!
名東区 牧会計事務所 所長の牧 です。
この衝撃的なニュースを税理士の立場からお話ししたいと思います。
あくまで私見でありますので、ご了承のほどよろしくお願いいたします。
私は、チュートリアルのファンです。
M1で優勝したネタのチリンチリンがあまりにも衝撃的な面白さで、その時からチュートリアルが好きになりました。
ですから、徳井さんが多額の所得漏れをしていたニュースを聞いてショックを受けました。
さらにその内容に驚きました。会社の前3年間が無申告であったということです。
設立してから申告しているにも関わらず、ここ3年申告していない。
税理士の立場からみればあり得ない話しです。
1.会社が無申告だとどうなるか?
申告義務違反行為にあたり、必然的に税務調査を受ける確率が高くなります。
所得があれば所得隠しになり、一切の言い訳は通用せず、脱税になります。
青色申告が取り消されます。
青色申告が取り消されると、特別償却ができない。欠損金の繰越控除、繰戻還付が出来ない。
30万円未満の少額減価償却資産の損金算入が出来ない等があります。
2.脱税行為になる可能性があるのに、何故顧問税理士は3年も申告をせずに放置したのか?
徳井さんが決算申告のみを税理士に依頼していた。
会計書類が揃わなかったので税理士は申告をすることが出来なかった。だから放置した。
この時に顧問税理士は徳井さんにどのように説明したか?
無申告だと脱税行為になる。税務調査が必ずある。青色申告が取り消される。社会的な信用をなくす。
そのことをしっかり説明したにも関わらず、徳井さんが無視をしたなら、全ての責任は徳井さんにあると
思います。
この場合、もうすでに顧問税理士と徳井さんとのあいだには信頼関係が無くなっています。
私なら顧問契約を解消します。
3.服代、旅行代の経費が認められずに7年間の修正申告をかせられた。
通常の税務調査は3年です。7年は修正申告の最大です。
余程の悪質で無いかぎり7年も遡ることはありません。
服代や旅行代は捉えようによっては経費と認められる可能性があります。
しかし、3年の無申告が尾を引いて、全てが悪質と認識されたため、より厳しく経費についても処理されたと思います。
私は、すべての発端は3年の無申告にあると思います。
もしきっちり申告をしていればここまで大事にはならなかったことでしょう。
追徴課税は3700万円と言われてますが、これは法人税だけでしょう。
個人の所得税や住民県民税、重加算税、延滞税を合計するとおそらく1億円は超えると思います。
徳井さんにどれだけの蓄えがあるか分かりませんが、今後の仕事が干されると税金のため生活が困窮しないか心配になります。
呆れるほどのルーズさ、だけでは取り返しがつかないシャレにならない話しです。