2019年11月27日 9:00 am

最近都心部のコンビニ従業員はほとんどが外国人の方ですね。

 

 

また、コンビニ従業員以外でも飲食店やショップの店員等も

外国人の方が増えている気がします。

 

 

名古屋市名東区

牧会計事務所の佐藤です。

 

 

 

 

外国人労働者の受け入れ拡大を目的に、

「特定技能」を盛り込んだ、改正出入国管理法が4月から施行されました。

 

賛否両論あるでしょうが、今後ますます外国人労働者の数が増えていくのは確実です。

 

 

今回から数回に分けて、

外国人労働者を取り巻く法律や今後の流れの予想等をご紹介いたします。

 

 

さて、現在外国人労働者の姿を身近に感じる事と思いますが、

日本全体ではどのくらいの方がいるのでしょうか。

 

 

2018年末 在留外国人の数は過去最高の約273万人で昨年比6.6%増でした。

このうち届け出のある外国人労働者数は約115万人

外国人技能実習生は約31万人となっています。

 

 

外国人労働者の国籍別では下記のようになっています。

1位 中国    約39万人

2位 ベトナム  約32万人

3位 フィリピン 約16万人

4位 ブラジル  約13万人

5位 ネパール  約8万人

 

 

増加率でみると、

ベトナム    前年比32%増

インドネシア  前年比22%増

ネパール    前年比20%増

 

アジアの中でも1人当たりGDPが低い国の増加が目立ちます。

 

 

 

ちなみにアジアの1人当たり名目GDPランキングでは、

下位から

 

25位ネパール     11万円

24位ミャンマー    14万円

23位カンボジア    17万円

21位バングラデシュ  19万円

18位べトナム     28万円

17位ラオス      28万円

16位フィリピン    34万円

14位インドネシア   43万円

 

4位日本       430万円

(2018年。1ドル110円換算。万円以下四捨五入)

 

このようになっており、依然日本との差は大きく開いております。

 

※幼年人口が多いと一人当たりGDPは低下します。子供は労働力にならない場合が多いためです。

また、実際の生活水準は、現地の物価が非常に安いのでここまでの差はないと思います。

 

 

 

 

ただし新興国と称される国は、現地での物価の安さを考慮すると、

もはや日本とそこまでの差はないのかもしれません。

(貧富の差が激しいので、富裕層が集まる都心部はその傾向が顕著です)

 

11位タイ       82万円

9位マレーシア    122万円

 

 

東南アジアは富裕層の人口が爆発的に増えています。

 

 

投資家の堀江貴文氏は以前、近畿大学の卒業式スピーチでこう述べています。

 

「バンコクの中心部でマッサージを受けると2000円。日本で最近流行りのマッサージは3000円。

マッサージ事業は人件費が多くを占める。アジア諸国も、都心部の人件費だけでみると日本人に近づいている。日本人が下に見ていた国の経済力は、日本のすぐ背後まで迫っている」

 

 

この発言はある部分では正しいのですが、間違った認識も含んでいると思います。

 

 

 

 

それは出生率です。

 

女性が一生で出産する子供の数の平均値が出生率ですが、

この値が2.2を下回ると人口は減少していきます(中期的観点より。移民等による流入を除く)。

 

人口が減少に転じると一般的には内需が縮小し、

国としての経済発展は伸び悩みます。

 

逆に2.2を上回ると人口は増加します。

 

 

前出の1人当たりGDPが少ない国では

2.2を大きく上回っており、今後も人口が増加し経済発展が望めます。

ラオス2.7、フィリピン2.6、カンボジア2.5、インドネシア2.4

 

 

 

しかし、

ベトナム2.0、マレーシア2.0、中国1.6、タイ1.5、シンガポール1.1、韓国0.9

※日本は1.4です。

 

タイが1.5しか出生率がないのは意外でした。日本とほぼ同じ数字です。

近い将来、人口が減少に転じる、また既に減少している国がアジアには数多く存在します。

 

 

 

このように、

間違っても日本は楽観視は出来ませんが、

アジア、東南アジア諸国の発展は、近い内に頭打ちになる可能性があると言えます。

 

 

 

まだ人口が爆発的に増えている、

ラオス2.7、フィリピン2.6、カンボジア2.5、インドネシア2.4

 

これらの国からの労働者は、今後さらに増加すると予想できます。

 

 

 

今回は数値的な視点で外国人を取り巻く現状を見てきましたが、

次回以降に具体的に、労働者受け入れに関する事項を解説していきます。

 

 

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