2020年6月12日 9:00 am

梅雨に入りました。

毎日じめじめする日が始まります。

早く夏になって欲しいものです。

 

名古屋市名東区、牧会計事務所の佐藤です。

 

 

コロナの影響は少し落ち着きを見せていますが、

経済的な影響は甚大なものとなっています。

残念ながら会社を畳まざるを得ないケースも発生しているようです。

 

さて、会社を解散・清算する際、貸付金または借入金が残っている場合、

それらの残高をゼロにする必要があります。

 

 

貸付金が残っているなら返済を受け、借入金が残っているなら返済をしなければなりません。

特に多いのが役員への貸付金、もしくは役員からの借入金が残るケースかと思います。

(役員への未払給与や未払退職金等で相殺する事も可能です※条件有)

 

しかし、役員・会社が債務を返済する資金がない場合も考えられます。

債権・債務は放棄することが可能です。

 

役員への貸付金もしくは借入金を放棄した場合、

税務上はどのような取り扱いになるのでしょうか。

 

 

結論から言えば下記のようになります。

 

・会社が経営者への貸付金(債権)を放棄した場合、役員賞与として認定される可能性有

 

・会社が経営者からの借入金(債務)を放棄した場合利益になる可能性有

 

例えば会社が経営者からの借入金1000万円を放棄した場合、債務免除益として1000万円の利益(益金)として捉えられる可能性があります。

 

赤字・資金繰りで困って倒産したのに、税金が発生する可能性があるという事です。

 

 

税務署のHPには以下のような記載があります。

 

対価を支払わないで、又は著しく低い対価で債務の免除、引受け又は第三者のためにする債務の弁済による利益を受けた場合には、その利益を受けた人が、債務免除等が行われた時にその債務免除等に係る債務の金額を、その債務免除等をした人から贈与により取得したものとみなされます。
しかし、債務免除等による利益を受けた場合であっても、債務者が資力を喪失して債務を弁済することが困難である場合において、債務の免除を受けた又は債務者の扶養義務者に債務の引受け又は弁済をしてもらったときは、その債務の弁済をすることが困難である部分の金額については、贈与により取得したものとはみなされません。

 

 

上記の記載の通り、放棄した債務の金額を贈与による取得としてみなされる場合があります。

ただし例外事項に当てはまる可能性もありますので注意が必要です。

 

 

コロナ不況の中、中小事業者向けに国も様々な支援策を展開しています。

資金繰りにお困りになられたら、是非これらの支援を活用して欲しいものです。

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