2020年9月30日 9:00 am

喫煙者にとっては嫌なニュース、10月からまたタバコの値上げがされます。

 

名古屋市名東区、牧会計事務所の佐藤です。

 

タバコは嗜好品であり、また近年では健康に害があるイメージが広まったためか、

度々の値上げがされています。

自分が子供の頃、200円台で販売されていたものが今では500円以上の価格とは不思議なものです。

 

値上げの影響もあってか、年々喫煙率は低下しています。

昭和40年には男性の喫煙率は8割を超えていましたが、

昭和60年 65%

平成元年 61%

平成10年 55%

平成20年 40%

平成30年 28%

このように推移しています。

30年で喫煙率は半分以下に下がりました。

最近の20代男性喫煙率は23%にまで低下しています。

 

一方で女性の喫煙率は

昭和40年~平成の初め頃まで15%前後で推移し、

以後なだらかに低下し現在は9%程となっています。

 

また、20代の女性の喫煙率の変化は少し興味深いです。

昭和40年の 6.6% からなだらかに上昇し、たばこ税の影響があるにもかかわらず、ピークは意外に最近である平成14年の24.3%です。

その後、急激に減少し現在では6%となっています。

 

ピークの平成14年時に20代を過ごした世代のメインは、現在40代の方々・就職氷河期世代です。

この時期は、完全失業率が5%を超える不況であり、ストレスの多い生活を余儀なくされたのかもしれません。

 

 

さて、たばこ価格の値上げの大部分はタバコ税によるものです。

(※国たばこ税、地方たばこ税、たばこ特別税などタバコには様々な税がかけられていますが、まとめて「たばこ税」と呼称します)

 

たばこ税は全ての嗜好品の中で、最も高い税率です。

銘柄にもよりますが、平均すると

タバコの6割以上は税金です。

1箱500円だと300円以上は税金となります。

 

また、タバコ税は年間2兆円以上の税収があります。

国にとっては大きな財源の一つです。

 

他の嗜好品と比べてみるとどうでしょうか。

タバコと並ぶ嗜好品と言いますとアルコールになるでしょう。

タバコの6割以上は税金ですが、

ビールは5割、ウィスキーは3割が税金です。

 

タバコと比べてアルコールの方が随分と税率が安くなっています。

タバコの方がアルコールより有害だから、税率を高くしても良いという事でしょうか?

酒酔い運転での死亡事故は多々ありますが、たばこが原因の死亡事故は聞いた事がありません。

 

世界中のたばこ価格を見てみるとどうでしょう。

2020年の世界のマルボロ1箱の価格が公開されていたのでご紹介します。

※金額は概算

※代表的な国のみ紹介

1位 オーストラリア 約2400円

3位 イギリス 1500円

5位 アメリカ 1400円

8位 シンガポール 1100円

9位 フランス 950円

ドイツ 750円

イタリア 650円

日本 570円(10月から)

タイ 520円

マレーシア 400円

韓国 400円

中国 320円

ロシア 230円

フィリピン 190円

インドネシア 180円

 

これだけを見ると、世界の中(特に先進国)では日本のたばこ価格は少し低い水準かもしれません。

 

タバコに対するイメージは年々ネガティブなものになっていると感じます。

国としても、たばこ税は増税しやすい税金の一つと考えているため、

恐らくこれからもどんどんタバコ税は引き上げられていく事でしょう。

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