2021年2月10日 11:14 pm

来週の火曜日2月16日から3月15日まで所得税の確定申告が始まります。今年も新型コロナウイルス感染症の影響で申告期限は4月16日まで延長されます。

 

年明けから年末調整で始まり、確定申告まで、毎年ながらせわしい気持ちになります。早く終わって暖かい春を迎えたい気持ちでいっぱいです。

 

牧会計事務所 所長の牧です。

 

政府は12月21日、令和3年度税制改正大綱を閣議決定しました。これにより注目の「税務関係書類の押印廃止」がいよいよ動き出すことになります。大綱には、納税環境整備の項目の中で、税務関係書類における押印義務の見直しが明記されています。具体的には、提出者等の押印をしなければならないこととされている税務関係書類について、一定の税務関係書類を除き押印を要しないこととするものです。

 

ここでいう「一定の書類」とは、1)担保提供関係書類及び物納手続関係書類のうち、実印の押印及び印鑑証明書の添付を求めている書類、2)相続税及び贈与税の特例における添付書類のうち財産の分割の協議に関する書類。地方税関係書類についても原則として押印を要しないこととされています。

 

押印不要の対象には、所得税の確定申告書や法人税申告書、消費税申告書、相続税申告書をはじめ各種届出書も含まれているため、税務シーズンに大きな影響を及ぼすことになるわけですが、ここで注目されているのが適用関係の時期です。

 

押印原則不要の改正は、令和3年4月1日以後に提出する税務関係書類について適用することとされていますが、大綱の注意書きには「改正の趣旨を踏まえ、押印を要しないこととする税務関係書類については、施行日前においても、運用上、押印がなくとも改めて求めないこととする」とも明記されています。

 

 つまり、対象となる税務関係書類については施行日前であっても押印を求めないということです。押印不要の取扱いは、実質令和2年分の確定申告から適用しても問題ないということになりそうです。

 

確定申告のほとんどは電子申告で対応していますので押印は問題ないのですが、2カ所給与とか簡単な申告については、電子申告の手間を考慮して紙で申告をすることもあります。

 

この場合に、出来あがった提出用の申告書に印鑑だけをもらいに行くことがあります。押印が廃止になれば、このような行為もなくなるため確定申告時の忙しい時は大変に助かります。

 

牧会計事務所では、令和2年分の確定申告から基本的に押印を廃止しますので宜しくお願い致します。

 

 

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