2021年2月25日 11:26 pm

確定申告業務が真っ盛りになっています。今年の確定申告は申告期限が4月15日まで延長されましたが、牧会計事務所では、例外は除いて従来の申告期限3月15日までに終了する予定です。早めの申告にご協力をお願い致します。

 

最近、暗号資産のビットコインが異常に高騰しています。日本円で1ビットコインが600万円を超えました。

 

賛否両論の意見が多いビットコインですが、最近、米国電気自動車大手のテスラが、ビットコインを15億ドル(約1580億円)を投資しました。今後も状況に応じて、デジタル資産の購入と保有を検討していくと報告しました。また、テスラが将来的にビットコインで自社製品の購入を可能とすることよう検討しているようです。

 

今、一番影響力のあるテスラがこのような発信したことにより、ビットコインの信用力が大きく増して高騰を続けているようです。

 

さて、ビットコイン等の暗号資産の取引で生じた利益は、原則として雑所得に区分されます。

暗号資産の売却や決済手段として使用するするだけではなく、保有する暗号資産を他の種類と交換した場合も含まれるので注意が必要です。

 

雑所得の計算上、課税対象となるのは、売却金額から取得金額を差し引いた額が20万円を超える所得が生じれば確定申告が必要になります。

 

売却の損益は、課税所得が生じるタイミングとして理解しやすいのですが、暗号資産同士の交換については、課税所得が生じるタイミングであることを認識していないことがあるので注意が必要です。

 

暗号資産同士の交換の考え方は、保有する暗号資産を一度日本円に換金した後に、他の種類の暗号資産を購入するという扱いになり、譲渡対価と譲渡原価の差額をもって課税所得にまります。

 

例えば、100万円で購入した1ビットコイン(BTC)が500万円になった時に、1イーサリアム(ETH)20万円のイーサリアム25枚と交換する場合は、イーサリアムの譲渡価額が500万円で1ビットコインの譲渡原価が100万円なので、所得金額は400万円という計算になります。

 

暗号資産の利益は雑所得ですから、申告分離の株取引やFX取引の損失と損益通算も出来ませんし、他の所得との総合課税で累進税率で課税されます。所得が大きくなれば最高税率になる可能性があります。また、損失が出た場合でも翌年への損失の繰り越しは出来ません。

 

 

暗号資産取引は、短期間で価格変動します。高騰した暗号資産を交換して多額の課税所得が発生した後、交換後の暗号資産が暴落することもあります。その時、保有する暗号資産で納税資金が捻出できなくなる状況も考えられます。

 

取引は慎重に行ってください。

 

 

 

 

 

 

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