新型コロナウイルス感染者がじわじわと増加傾向にあります。また感染力の高い新たなウイルスも出現したようで、普通の生活を取り戻しつつあるのにゴールデンウイークを前に拡大しないことを祈るばかりです。
牧会計事務所 所長の牧です。
国土交通省が2022年1月1日時点の公示時価を公表しました。公示時価とは、国土交通省が行うもので、土地取引や金融機関の担保評価に活用されています。もうひとつ毎年7月1日時点で都道府県が行う基準時価は同じ性格のもので土地取引の指標に活用されています。
相続税や贈与税の計算に使う路線価額は公示時価の80%、固定資産税評価額は公示時価の70%の水準になるように計算されています。
今年の公示時価は全国全用途平均で2年ぶりに上昇しました。新型コロナウイルスの影響が徐々に和らぐ中で、地点の半数が上昇・横ばいに転じるなど、全体的には回復傾向が見られます。
名古屋圏では、商業地が1.7%上昇し、上昇は2年ぶりでした。住宅地は1%上昇とプラスに転じました。地域別では、名古屋市が商業地で3.2%、住宅地で2.2%上昇しました。再開発が活発な繁華街の栄地区の時価上昇が目立ち、上昇率のトップは再開発が計画されている”栄第一生命ビルディング”の地点でした。
西三河地域は、商業地で0.8%、住宅地で1.2%と名古屋市に次いで上昇しました。尾張地域は商業地で0.6%、住宅地で0.5%上昇しましたが、知多地域では商業地でマイナス0.5%、東三河地域では住宅地でマイナス0.4%と昨年に続いて下落しました。
県の平均価格は、商業地で1㎡当たり514,300円、住宅地で115,000円と昨年に比べ、商業地で16,800円、住宅地で2,000円上昇しました。市町村別の平均価格は、もちろん名古屋市がトップで長久手市、刈谷市、安城市、日進市の順になりました。人口の多い豊田市や岡崎市よりも平均価格では刈谷市や安城市の方が高くなっているようです。町村を合併した影響かもしれません。
名古屋市の住宅地平均価格のトップは中区で、1㎡当たり938,600円、次いで東区の442,500円、昭和区、千種区、瑞穂区と続いています。
地点価格のトップは、住宅地で栄2丁目612番地で1㎡当たり1,570,000円で昨年比12.1%上昇、商業地でミッドランドスクエア地点で1㎡当たり18,500,000円と昨年比1.6%上昇しました。
公示時価が上昇すれば連動して、7月1日に公表される相続税の路線価額も上昇することでしょう。