2022年5月18日 9:45 am

今年も梅雨入りが早いのでしょうか?晴れ➡雨➡雨というようにぐずついた天気が続いています。このような状況を梅雨の走りと言うようで、まもなく梅雨入りをする前兆だそうです。

 

 

牧会計事務所 所長の牧です。

 

先日、決算を終えた会社では、パソコン等の購入が多く、その金額は20万円未満のものと20万円以上のものが混在していました。経費的に一番有利な方法は、まず20万円以上30万円未満のものは、少額減価償却資産として総額300万円まで全額経費にできるように分けます。10万円未満のものは消耗品費として経費計上できるので問題ありません。10万円以上20万円未満のものは、一括償却資産として購入金額の3分の1をまとめて経費計上します。

 

期中では総額がいくらになるか分からないので、期間が終了した時点で分類することになります。できるだけ少額減価償却資産の総額が300万円近くなるように色々な組み合わせを考えるため、結構作業は面倒になります。

 

さて、前のブログでも説明しましたが、令和4年度税制改正では、少額減価償却資産の対象資産の範囲から”貸付の用に供した資産”が除外されました。本年4月1日以後に取得等をするものから適用されています。

 

ただし、貸付けの範囲から”主要な事業として行われる貸付”は除かれるとのことですが、具体的にどのようなものかはっきりしませんでした。

 

この改正は、当期の利益を圧縮するために、自らの事業で使用しない少額な資産(ドローンや足場)を大量に取得して、その取得した資産の貸付けを行う節税スキームを封じ込むことを目的としています。

”主要な事業として行われる貸付け”とは、節税・租税回避等を目的に行う貸付け以外の貸付けで、通常の事業活動等の中で行う貸付けであれば、これまでどおり、同制度等を適用できます。

 

具体的に以下のようになります。

 

①子会社に資金がないことなどを理由に、親会社が資産を購入し、その資産を子会社に貸し付けるケース。

 

②下請け企業等の取引先に資産を貸し付けるケース。

 

③節税・租税回避等を目的とする貸付け以外で、通常の事業活動等の中で資産を貸し付けるケース。

 

④不動産賃貸業者等が賃貸物件等に付随して家具や備品などの資産を貸し付けるケース。

 

節税・租税回避等を目的でなければ、ほとんどの場合は大丈夫だと思います。しかし、大量に少額減価償却資産を購入した場合には、疑われる可能性があるので注意が必要です。

 

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