2022年6月7日 10:59 am

ようやく梅雨入りをしました。

牧会計事務所 所長の牧です。

持続化給付金を不正に受給したとして、家族4人が逮捕されました。その額は10億円超、不正受給件数は1800件にのぼるそうです。

 

 

今回の金額は異常にしても、持続化給付金は不正受給が相次いでいます。これほどまで不正受給が相次いだ理由は、手続きの簡便さです。急激なパンデミックという状況下で困っている事業者になるべく早く給付金を届けるべきを優先して、インターネット上で簡単な手続きで済むようなシステムになったからと言われています。

 

人を集めて事業者に仕立て上げて、虚位の申告書を作成して税務署に収受印をもらうか、自らのマイナンバーで電子申告をするだけで簡単に申請することができるのです。

 

集められた学生達はおそらく全く無知識で、名前と通帳の番号を教えるだけで100万円入金されるからそのうち10万円位を貰えると言われて、容易いバイト感覚で簡単に引き受けたのでしょう。

 

さらに、最近のニュースによると国税局職員が持続化給付金の不正受給で逮捕されました。”税の番人の国税局職員が専門知識で不正受給か”と騒がれました。この職員は税務署では管理徴収課に所属されていたそうなので、年齢的に確定申告くらいは知っていたかもしれませんが、それほどの税の知識はなかったと思います。

 

別に税の専門家でなくても人さえ集めれれば、誰でも簡単に不正受給が可能であったシステムでした。私が思うに以下の点が考えられます。

 

 

①所得税の確定申告は毎年約2200万件申告されます。税務署がその中でどれが正しい申告でどれが不正の申告かを短期間で見極めることが不可能であること。添付書類を確定申告書の写しだけにしたのが間違いです。

 

②前年同月比の売上がひと月でも50%減少していれば申請要件に当てはまることです。売上を前年対比50%減少させるために、故意に月をずらして前年売上を増加させたり、当年の売上を減少させたりしての不正受給が可能になってしまうことです。何カ月連続の売上平均で前年対比すべきであったと思います。

 

実際、牧会計事務所にも何件か持続化給付金を受給するためだけに確定申告書作成して欲しいとの問い合わせがありました。すべてお断りをしましたが、受給額の30%払うから作成して欲しいと強引な方もみえました。

 

簡単に申請さえすれば、簡単に受給ができるとの情報が飛び交っていたに違いありません。

 

事業復活支援金の申請が延長になり6月17日までなりました。持続化給付金の不正受給が相次いだことにより、事業復活支援金は登録機関の事前確認が必要になりました。事前確認を受ければ申請方法や提出書類、申請要件は持続化給付金とあまり変わりはありません。

詐欺グループが登録機関と手を組めば不正受給が可能になってしまいます。

そうならないことを祈っています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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