2022年9月6日 6:17 pm

巨大な台風が発生して沖縄付近に到達したあと、またUターンして日本列島に近づきました。最近の気象状況は激しさを増すばかりです。突然の大雨に気をつけてください。

牧会計事務所 所長の牧です。

 

9月1日のニューヨーク外為為替市場、円相場は1ドル140円台まで値下がりし、1998年8月以来、24年ぶりの円安水準を更新しました。これはアメリカが大幅な利上げを続けるという見方が広がり、円安が一段と加速しています。

 

輸出企業が多い日本にとって円安は今まで”良い円安”と言われていましたが、今回の円安は”悪い円安”と言われています。

 

日本企業は長く続いた円高の影響を軽減させるために、生産拠点の海外移転を進めてきたため、昔ほどの輸出によるメリットは大きくないようです。それよりも原油などのエネルギー資源が値上がりしている中で、円安によりさらに値上がりする結果になりました。穀物などの原材料を輸入するコストも一段とかさんできましたので、食料品はいっせいに値上がりしています。

 

コロナが収まって海外旅行に行く場合でも旅行費用が高くなり、なかなか行きづらくなるかもしれません。お土産もたくさんは買ってこれなくなるでしょう。海外ブランド品も軒並み値上がりしているようです。1ドル100円を切る時に比べれば1.5倍近くなっているでしょう。

 

さて、この先円安はいつまで続くのでしょうか?

 

24年前に円安ドル高になった時、この米ドル高・円安のスタートは、1995年の1ドル80円からでした。1995年の超円高が終了してから米ドル高・円安が、3年後には一転して”止まらない円安”になってしまいました。

この原因は、行き過ぎた円高の反動でした。行き過ぎた円高を是正すると、その反動で一転して逆方向に行き過ぎてしまうようです。この頃も1ドル120円くらいまでは円安に対して歓迎するムードが強かったのですが、それが130円、140円と止まらなくなると次第に円安を阻止する動きが強くなってきたのです。

 

今回も120円からいっきに140円台までに上昇しました。ここまで一気に上昇すると行き過ぎた円安を阻止する声が広がって来ています。しかし、米国が今後もインフレを抑えるために利上げに動けば、ますます日米の金利差は拡大して円を売ってドルを買う円安ドル高になるでしょう。

 

日本が政策金利を引き上げれば円高に向かうかもしれません。今のような製造業不況の時に、金利を引き上げればさらに景気を減速させる危険があるでしょう。

 

しばらく円安は続くかもしれません。

 

 

 

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