2022年10月13日 2:13 am

3連休も終わり日常生活が戻って来ました。突然、寒い日があります。気温の変化で体調を崩さないように気をつけてください。

 

牧会計事務所 所長の牧です。

 

土地を売買するときの目安となる基準地価は、都道府県が不動産鑑定士の評価を踏まえて毎年7月1日時点の価格を調査し、国土交通省が9月にまとめて公表します。

 

 

2022年の宅地や商業地などの基準地価は、全用途の全国平均が前年比0.3%上がり、3年ぶりのプラスでした。住宅地は1991年以来、31年ぶりに上昇し、長期の低金利と新型コロナウイルス流行下での生活様式の変化で、都市近郊でのマイホーム需要が喚起されました。

 

名古屋圏の商業地の基準地価は、2.3%上昇して3大都市圏で最も上昇率が高くなりました。コロナの影響が一服したことと、名古屋圏は東京圏や大阪圏とくらべインバウンド需要がもともと少ないことから時価への影響が少なくとどまっていました。

さて、都市圏の基準地価は上昇傾向ですが、その反面、地方部の所有者不明土地や低利用地等の面積も近年急激な増加傾向にあり、人口減少等に伴い今後も一層増加することが懸念されています。

 

所有者不明土地が増加すると、適切な管理が行われないことが多く、土地の状態の悪化を招き個々の土地の価格の下落の要因となります。周辺の生活環境も悪化させ、地域全体の地価下落の要因となります。さらに、所有者を捜すために多くの労力がかかり人件費として多くの税金が無駄に使われます。

 

所有者不明の土地は、地価の高い都市部では相続人は積極的相続登記を行うので放置されることは少なく、地価の低い地方部で所有者不明土地が生まれやすく、所有者不明土地が増加すれば、より地域として地価の下落が加速するという負のスパイラルが生まれてしまいます。

 

そこで、所有者不明土地問題に対応するため以下の制度が改正・創設がされる予定です。

 

①相続土地登記の義務化

不動産登記法の改正により、相続発生時の相続登記を義務化することで、相続登記がされない土地の発生を抑制することとされます。令和6年4月1日から開始

②住所氏名変更登記の義務化

不動産登記法の改正により、所有者不明土地の発生を抑制するために、所有権登記名義が住所や氏名を変更した場合の住所氏名変更登記が義務化されます。令和8年4月28日までに施行されます。

 

③相続土地国家帰属法

相続した不要な土地を土地のまま、国が引き取る制度を設けることで、不要な土地が放置されることを抑制し、所有者不明土地の発生を防止することを目的として、相続土地国家帰属法が制定されます。令和5年4月27日から開始

 

 

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