
犬の散歩は私の仕事で、毎朝6時から45分くらい散歩をしています。我が家の犬は毎日同じコースを散歩するのではなく、毎日違うコースを散歩をしています。でも、桜が満開のこの時期は、桜がみごろなコースを強制的に私が連れ行きます。今日(4月5日)の桜は満開の満開で、周りの景色をピンク色に染めていて大変美しい。わずかな期間しか見ることが出来ない桜はやはり特別ですね。
牧会計事務所 所長の牧です。
さて、そんなお花見気分をいっぺんに冷めさせる事件が起こりました。トランプ米国大統領が貿易相手国に対して”相互関税”を発表しました。相互関税は、すべての輸入品に一律10%を課したうえに、貿易赤字が多い国・地域ごとに設定した税率を上乗せするもので、日本は14%上乗せされて24%になります。さらに自動車関連は別の枠組みで、乗用車の関税率は2.5%から11倍の27.5%にトラックは2倍の50%になるようです。
この発言を受けて世界のマーケットは大荒れになりました。全世界の株式は大きく下げて、米国株も、2020年新型コロナウイルス際の混乱以来の下げ幅を記録しました。全世界株式だけではなく、為替、金、ビットコインあらゆるものが下落して大荒れになりました。やはりアメリカ大統領の発言は全世界を揺るがすほどの影響力あるものです。
自動車産業のトヨタ自動車は、関税による費用の増加は価格に転嫁することなく、当面は自社で吸収するとのことです。トヨタ自動車は自社で負担をかぶる余裕があるとは、”さすが”ですが、この付けは必ず下請会社に負担が回ってくるでしょう。原価削減のため、部品類の納入価格を引き下げられるかもしれませんし、決まっていた設備投資がなくなるかもしれません。この地方はトヨタ自動車の関連会社が多くありますので、今でも厳しい経営なのにさらに厳しくなるかもしれないという不安が広がります。
しかし、不安に駆られていても仕方がありません。どのような状況になろうが会社を守っていかなくてはなりません。一時的な不況はあるかもしれませんが、必ず復活するものです。粘り強く得意先と交渉していくと同時に、いざという時のために金融機関に協力を要請をすることも必要かもしれません。
個人でリスク資産を保有されている方は、株式が大暴落すると狼狽売りをする心理が働きます。大荒れの時に動くのは禁物です。嵐が過ぎ去るのをじっと我慢するほうが賢明です。過去の動きをみると大きく下げてもいづれは上昇しています。新型コロナウイルスで大きく下げても今ではコロナ前より上昇しています。株は自己責任ですが、私はじっと我慢してこの関税パンデミックを乗り切りたいと思います。