
本格的な夏がやってきました。あれ?まだ6月の中旬ですよね?梅雨のひと休みと言っていますが、このまま猛暑に突入してしまいそうです。命に危険をおよぼす猛暑ですので、熱中症にはくれぐれも気をつけてください。
牧会計事務所 所長の牧です。
”50代の転職 4割が年収増”という記事をみました。昔は転職は35歳までが限界でそれ以上になると不利になると言われていました。最近は転職が中高年に広がっているようです。
ここ10年で転職者の総数は年300万人から350万人ほどで推移していますが、年により変動が大きいですが目立って増えているわけではありません。年齢層別では、25~34歳が横ばい、35歳~44歳では減少した一方で45歳~54歳は増加しているようです。人数では25歳~34歳が76万人と一番多いのですが、増加率では中高年の転職が10年間で、40代と50代の合計は約6倍、50代だけだと約12倍増加しています。
その理由としては、平均寿命が伸び高齢化が進んでいることがベースにあります。さらに若手社員の獲得が困難になっていることも要因です。企業側も豊富な経験や専門的なスキルを持った50代の転職者は、すぐに会社で活躍して欲しいといった要望が増えており、即戦力としての活躍が期待できる50代への需要が高まっています。
さらに何歳まで働きたいと思う年齢は毎年上昇していて、62.8歳となり、何歳まで働かなければならないかの年齢は65.6歳まで上昇しているようです。中高年の転職例としては、管理職経験者が不足するスタートアップ企業に移ったり、首都圏で働くひとが地方企業に移ったりしています。転職後に年収が増加した人の割合は42%となっています。これは、人手不足が深刻なIT系エンジニアの転職者などが、こうした傾向に寄与しているとみられています。
しかし、年功序列の仕組みが残っているメーカーの多くでは、転職者の年収は下がっているようです。ただ、終身雇用や年功序列に代表される日本的雇用慣行が変化しつつあるなか、スキルや経験を持っていれば、年齢に関わらず採用する企業も増えています。また、社外の賃金水準を参考にして他社に見劣りしないよう求職者への賃金水準を高める企業も増えています。ミドル世代にとって転職の障壁が少なくなりつつある状況です。