長期的な暑い季節を乗り越え、ようやく秋をむかえることが出来ました。
皆様いかがお過ごしでしょうか。
事務員Naです。
スーパーやコンビニで、秋ならではの美味しい物が並び始まると、
『天高く馬肥ゆる秋』という諺が脳裏をよぎります。
涼しくて過ごしやすい秋の気候を表す諺の代表格ですが、元々中国の詩が由来で、
「春と夏に生い茂った草原の草を食べて、立派に育った馬に乗り
隣国から敵が攻めてくるから気をつけなさい」
という警告の言葉だったそうです。
今ではその由来よりも、季節の時節の挨拶として定着していることは
平和な時代が長く続いていた証ともいえるかもしれません。
秋の諺といえば、『女心と秋の空』というのもあります。
女性の心は秋の空のごとく移ろいやすいものだ、という意味合いですが
こちらは愛情だけではなく、喜怒哀楽の感情の起伏の激しさだったり、
物事に対する姿勢の柔軟さを表している、と書かれていました。
では、『男心と秋の空』という諺もあるのをご存じでしょうか。
実はこちらの諺の方が歴史が古く、江戸時代に出来たものと言われているそうです。
当時の女性は地位が低く、女性側の浮気は命を落とすほどの重罪とされていた半面、
男性側の処遇は法的にも寛容だった為だそうです。
その為、相手を選ぶ際には十分気をつけなさい、と娘を持つ親御さんが子供に説き伏せていたのだとか。
その後の西洋文化の影響を受ける時代の流れで、女性の地位、恋愛の価値観も変化の兆しを
見せたことで『女心と秋の空』という諺が凡そ大正時代頃に出来た、という説があるそうです。
また秋の諺を調べるにあたり、おもしろい海外の諺が沢山あることを知りました。
『賞賛よりもプディング(名ばかりの賞賛よりも、実益の方が重要だ)』
『急にアルマジロを贈られる(とても嬉しいサプライズ)』
『かぼちゃを被って豚小屋に入る(自分から危険な場所に進んでいく)』等など。
これらは全て、「食」にまつわる諺です。※アアルマジロが食材として扱われている国があるそうです
日本でも「秋茄子は嫁に食わすな」がありますが、各国の食文化などが反映されており、
大変興味深いです。
秋といえば専ら食欲の秋だった私ですが、今年はお腹の節度を弁え、
目で活字を味わおうと思います。